【コラム】上有政策下有对策

ReeBenCorporationでは、今月からコラム、レポートまたは取材という形態で、中国、中国人および中国ビジネスに関連する情報をお届けてしていきます。スタートとなる今回は中国国内のゲーム市場について。

外国のコンテンツに対し厳しい規制

ほんの少しでも中国ビジネスに携わったことがあれば、中国国内でのビジネス展開が如何に外国人にとって難しいことであるか誰もが理解し納得してくれます。中国進出は決して平坦な道のりとはなりません。その中で、ジェトロの記事に少しだけ前向きな情報が掲載されていました。

中国、審査再開後初めて海外ゲーム輸入を認可

—中国国家新聞出版広電総局は4月2日、中国で輸入が批准された海外のネットゲームタイトルのリストを公開した。リストには、米国やフィンランドなど、さまざまな国・地域のゲームが30タイトル記載されており、中には「バンドリ!ガールズバンドパーティー!」や「英雄伝説 星の軌跡」など、日本の作品や日本IP(知的財産)の作品も記載されている–

事実として、日本と比較して相対的に娯楽の少ない中国でゲームは大人気であり、そしてゲームへの過度な課金や若者への悪影響など、社会問題化していたという背景があります。弊社の上海パートナーのご親族の方に政府筋の方がおり一度詳しく教えてもらったことがあるのですが、中国でゲームを配信、販売する場合には、事前に関連部局の審査を受けて許認可を取得する必要があるそうで、社会情勢を鑑みた政府筋は2018年3月からはゲームの配信、販売に必要な審査を事実上凍結していました。今回の発表を通じて凍結後初めて中国外のゲームの輸入を認可したこととなり、約1年1か月ぶりの審査再開となります。

とはいえ、輸入自体は減少の方向へ

もともと2016年の中国のゲーム市場規模は246億ドルと、米国を抜いて世界最大となりました。この一年に及ぶ凍結により、中国のゲーム市場はたしかに大きな衝撃を受けましたが、それでも2018年の中国のゲーム産業の販売額は前年比5.3%増の2,144億4,000万元(約3兆6,455億円、1元=約17円)。2008年以降では初の1桁増とはいえ、巨大な市場に変化はありません(「2018年中国ゲーム産業報告」)。

ただし、2019年の認可件数は従来の7,000~8,000件から3,000件前後になるとの見方を示しているため、輸入自体は減少の方向で推移しそうです。

上有政策下有对策

僕の好きな中国の諺に、「上有政策下有对策」という言葉があります。上に政策あれば下に対策あり。中央政府などがどのように政策を施行しようとも、民衆は網の目をかいくぐり潜脱する方法を考え付き、ついには対策を以て政策を骨抜きにするという意味なのですが、本当に彼らは毎日、場合によっては分単位で「上有政策下有对策」を真剣に考えトライしています。

クオリティーに於いてはまだまだ圧倒的地位にある日本のコンテンツ。日本と中国の中間地点にいる我々は、どのように対策していくのか。答えは現在模索中です。

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執筆:Tatsuya.Okamoto

<記事ソース:ジェトロ海外調査計画課>

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