【コラム】アフターコロナの観光業の在り方とこれからの日中観光~前編~

新型コロナウイルスの経済的影響、通称コロナショックにより、日本の観光業はかつてない打撃を受けました。特にインバウンドに関わる事業者は、コロナショックの影響をいち早く受けることになり、回復の見通しも立ちにくい状況が続いています。

本記事では中国滞在経験のあるライター・BILLIKENが、これからの観光業について独自の観点で見ていきます。

これからの観光業界はどうなる?

新型コロナウイルスの蔓延が終息した、いわゆるアフターコロナにおける観光業界はどのような状態になるのでしょうか?この度の新型コロナウイルスは、日本だけでなく、世界中の観光業にかつてないほどの影響を与えました。

ここから観光業の回復を目指すためにまずだけばれるのが、「リスク分散」というワードです。リスク分散とは、端的にいうと日本人と外国人をそれぞれ国ごと分けて、分散させる事になります。では、具体的にどのようにしていくべきか、中国を例に見てみましょう。

中国国内観光は緩やかな回復を見せる

新型コロナウイルスの蔓延が緩慢になった中国では、すでにいくつかの観光地や行楽地が開放されている状況です。しかし、これまでと異なるところは、入園人数制限や時間制限など、各種制限措置がされており、観光客も中国国内の人に限定しています。入場する際にはは専用のスマホアプリで渡航記録や健康コードを提示する必要があり、国外からの観光客は原則対象外です。

2020年の中国版・ゴールデンウィークである端午節は、そうした厳戒態勢の中で始まったため、例年のような観光地の混雑はあまり見られなかったようです。しかし、高級ホテルなどは正常に稼働しており、政府の指示に従って毎日隅々まで消毒作業をするなど、国を挙げて安心な環境づくりをしていました。そのため、中国の国内観光事業は徐々に快方に向かい、国内観光の需要が少しずつ高まっているようです。

自粛の影響で拡充するオンライン社会

中国の観光業の回復が早い背景には、2003年に国内で重症急性呼吸器症候群の流行があります。この時、罹患した人は自宅待機余儀なくされていました。そうするうちに中国人の間でネット通販が普及し、在宅にも強い社会が確立したといえます。

今回の新型コロナウイルスによる外出自粛期間中も、ストレス発散のためにネット通販において爆買いする人が多くいたようです。また、中国全土の映画館閉鎖されたことにより、ネットの動画サイトの需要が高まり、オンライン社会がますます拡充しました。

新型コロナウイルスがもたらした副産物

今回の新型コロナウイルス騒動の副産物というべきものが、いくつか生まれたのも事実です。まず一つ目は、中国における衛生面の意識の高まりです。中国で都市封鎖解除後も、日本人のようにマスクを着用する人が増え、消毒液や除菌スプレーなどの需要が高まっています。

もう一つは、日本政府への好感度の上昇です。この度の新型コロナウイルスにおける初期対応で、日本政府は中国に100万枚のマスク寄付したり、さまざまな援助を行いました。さらに、航空便のキャンセルで武漢からの観光客のビザ延長するなど、日本の措置が中国で話題になっています。

日本の観光業の今後はどうなる?

日本のインバウンドの観光業界は、この度の新型コロナウイルスの影響で、大きなダメージを受けました。特に、中国人観光客のかき入れ時である春節に新型コロナウイルスが流行してしまったため、莫大な量の中国からのツアーがキャンセルの憂き目に遭いました。現在の日本のインバウンド観光業は、顧客の大半を中国人観光客が占めているため、その損失ははかり知れません。

今回の新型コロナウイルスで観光業の未来に暗雲が立ち込める中、今、一筋の光として注目される事業が——。それは前述したオンライン社会の拡充と大きく関係があります。次回は、日中観光業における新たな試みについて解説します。

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執筆:BILLIKEN

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