【コラム】中国市場で活発化するインフルエンサーマーケティング

日本国内では、インバウンド消費の高まりに伴い、実店舗での販売以外にオンラインで海外へ直接商品を販売する越境ECに関心集まっています。

本記事では、近年急成長を遂げる越境ECについて中国滞在経験のあるライター・BILLIKENが考察しています。

越境ECにはチャンスがたくさん

越境ECとは、国境を越えて商品を販売&配送するオンラインストアのことを示します。この越境ECの最も大きいメリットは、商圏を選ばずに取引が可能な点です。日本からの越境EC市場の内訳は、アメリカ経由の購入額が2504億円。一方、中国経由の購入額は261億円です。

一方、それぞれの国からの越境ECの利用規模は、アメリカは8238億円なのに対し、中国は1兆5345億円となっています。日本の越境ECと自国のECサイトの利用率においては、アメリカは3倍、中国にいたっては約60倍の開きあることが分かります。

日本はやや出遅れ気味の越境EC

日本からの越境ECの利用率が低い理由のひとつには、「そもそも国内のECサイトで十分満足している」との回答が半数以上を占めました。国内でのBtoCのEC市場規模は、中国は日本の約15倍、アメリカは約5倍の差があるのです。

また、中国はAlipayなどのキャッシュレスでの支払いが多く、クレジットカードとして銀聯カードも根強い人気を誇ります。世界最大のEC市場を持つ中国は、2017年時点で市場規模は100兆円を超えています。

中国では隅々まで浸透しているECとモバイル決済

中国はECモールの影響力がとても強く、自社だけで立ち上げた通販サイトの利用や売り上げは非常に少ないです。また、中国はモバイル決済の利用率高いのも大きな特徴で、2017年のモバイル決済取引額は100兆元にのぼると推計されます。中国のモバイル決済の利用率は急速に拡大していて、ECはもちろんのこと街中の商店などにも浸透しており、各種サービスの成長に影響与えています。

中国最大のECモールであるのTmallを運営するアリババグループの流通額の約9割は、モバイルECによるものなのだそうです。また、中国におけるモバイル決済サービスは、アリババグループ提供のアリペイと、テンセントのWeChatペイが代表的です。両社はモバイル決済の利用促進策を大々的に展開しており、中国国内のほとんどの地域で使用できます。

これからのマーケティングのカギはKOL!

中国国内でも日本と同様にECモール内のバナー広告やアフィリエイト広告があります。最近ではライブ配信アプリなどつかったインフルエンサーマーケティングが活発化しています。中国のインフルエンサーはKOL(Key Opinion Leader)と呼ばれており、多くの人から支持されています。

中には、一度のライブ配信で数億元も売上を誇るインフルエンサーもいるほど、その勢いは凄まじいものになっています。

日本からの越境ECデビューはECモールが狙い目

日本から中国への越境ECの年間販売額は2017年時点では推計1兆2978億円に及びました。2021年にはこの年間販売額は倍の2兆8千億円あまりに拡大すると予想されており、ビジネス参入を狙う企業や個人が多いのも事実です。

しかし、中国のECモールのシェアトップのTmallなどは、中国に法人を持たない企業の出店を認めていません。そのため、日本企業が中国でECを展開するためは、まず越境EC専門のECモールで勝負するしかないのです。まず、ここで成果を出すことで、初めて中国でのECビジネスの展望が見えてくるのではないでしょうか?

中国進出無料相談受付中。お気軽にご連絡下さい

執筆:BILLIKEN

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