【コラム】高度経済成長と共に変わりゆく中国の家族像

中国の人口増加は、中国国内で社会問題になっていましたが、ここ数年は緩やかな人口増加となり、現在では子供は3人まで認められるよう、政府が政策を進めているようです。中国の目覚ましい発展とともに、これまでの家庭環境や価値観の変化が、人口に深く関係していくのではないかと国内外から言われています。

この記事では、中国滞在経験のあるライターBILLIKENが、変わりゆく中国の家族の在り方について考察します。

大家族を重んじてきたこれまでの中国

中国は、家族と共に生活をすることを特に重要視する国民性があります。日本では核家族が多くなりつつありますが、中国では頻繁に親戚や近所の人と集まり、一緒に食事をしたり、お茶をしたりということも珍しくありません。

しかし、近年は生活水準の向上から、中国でもプライベートの時間を大切にする人が増えてきました。実は、こうした中国国内の生活意識が変わったことで、中国の恋愛のあり方も大きく変化してきているようです。

これまでは、大家族が良いとされていた中国の価値観ですが、近年は子供を多く持たず、より良い生活を優先する家庭も多くなりました。特に、若い夫婦間ではそうした傾向が顕著にあるようです。また、経済的に厳しく、子供を持つのが非常に難しいという理由で、現在も一人っ子を選択する夫婦も多いのだそう。また、共働きで高収入であっても、生活水準の低下を恐れ、子供は1~2人でいいという考え方になっているようです。

中国は、急激な経済成長によって、物価も非常に高くなりました。そのため、将来の子供の教育費などを考えると、子供を1人育てるだけでも大変というのが、中国の現状のようです。

現代化する中国の出会いと恋愛観

中国全土を通しても、恋愛や結婚感は「現代化」しているようです。現在は、中国の農村部でも、以前のようなお見合いや紹介での結婚は少なくなりました。都市部同様、出会い系アプリやSNSなど、非常にスマートな出会い方をする恋愛が主流になりつつあります。中国では日本以上に情報社会であるため、そうしたことも大きな要因になっているのでしょう。

現在の中国は、国内での競争が、今まで以上に激しくなりました。こうした傾向は、恋愛の価値観においても深く影響しているようです。現在の中国は、非常に豊かになり、勢いがありますが、その反面、現在は家を買うのも非常に大変な状況です。恋愛においても、以前にも増して条件を高望みする人が増えてきているようです。

一般的に先進国では、急激な経済発展とともに人口は増え、ピークを迎えると人口減少に向かいます。中国も例外ではなく、これから人口減少が予想されています。そのため、現在の政府は「子供は3人まで」を奨励していますが、人口増加の対策になるのかは疑問が残ります。

大家族から脱却し、プライベートや個を大事にするようになった現代中国は、今、大きな変革の時期に突入しているのかもしれません。

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執筆:BILLIKEN

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