【コラム】時代と共に変化する中国の結婚観

日本は晩婚化が進んでいき、さらに少子化も深刻になっているのは周知の通りです。しかし、中国においても、今、結婚観に大きな変化が起こっています。

この記事では、中国滞在経験のあるライターBILLIKENが、現代中国の結婚事情について紹介したいと思います。

高学歴女性の増加に伴う非婚・晩婚化減少

現在の中国では、結婚する人の数が減少傾向にあります。これは中国経済、社会生活に大きな影響を及ぼす可能性があると危惧され、深刻な問題をなっているのです。結婚する人が減るということは、出生数の減少につながり、さらには住宅や家電製品など、家庭関連支出にも大きな影響が出てきます。では、その原因はどこから来ているのでしょうか?

その一因が、女性の高学歴化です。現在の中国では、女性も男性と同じように高い教育を受けられるようになりました。高水準の教育を受けた女性は、自身のキャリアを構築し、経済的に自立するため、結婚を後回しにする傾向にあるようです。これまでは、女性は適齢期になったら結婚し、家庭を持つというのが当たり前でしたが、最近はそのような考え方は古くなってきました。パワーのある女性たちが増え、結婚だけが生活を保障する唯一の道とは考えなくなったのです。

徐々に変化する中国人の結婚観

中国は身長、年齢、学歴、収入を含むあらゆる点で、男性は女性より上回っているべきという風潮が、未だに色濃く残っています。そのため、パワーもお金もあるキャリアウーマンは、自然と敬遠されてしまうのです。

しかし、最近ではそうした結婚観に、徐々に変化が現れてきました。昔なら、年下男性との結婚というのは中国ではありえなかったのですが、最近は年上女性と結婚する男性は4割もいるのだそう。「夫が妻よりも年上でなければならない」という考え方はもはや衰退し、年上妻が増えてきているのだそう。

しかしながら、高学歴女性が増えることによって、中国における婚姻が減少しているのは事実であり、少子化問題も年々深刻になっています。また、近年では離婚も増加しており、こうした原因も女性の社会進出が大きく影響しているそう。中国の恋愛観は、今、これまでとは大きく異なる時期に来ているのかもしれません。

晩婚化や非婚、離婚の増加は、中国だけではなく、全世界的な問題になりつつあります。これからは、まず都市部でこうした傾向が顕著になり、徐々に農村部、そして中国前途に広がることでしょう。中国政府は、2016年に一人っ子政策を廃止し、現在は3人目まで容認する方向で政策を進めていますが、これからどうなるのでしょうか?中国の結婚観は、どのようなものになるのか、これからも目が離せません。

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執筆:BILLIKEN

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