【コラム】外見?中身?中国人は恋愛で何を重要視する?

「外見よりも中身が大事」――以前の中国の恋愛事情は、まさにこの言葉を表すようなカップルが多いように感じられました。純朴で、真面目な男女交際をするカップルが多くいたのですが、現在はどのようになっているのでしょうか?

この記事は、中国滞在経験のあるライターBILLIKENが、中国の現在の恋愛事情について詳しく考察します。

中身よりも見た目が大事?その背景にSNS

これまでの中国において、恋人に求める条件は内面重視の傾向にありました。相手の性格、考え方、能力など、まさに人格に重きを置いて恋人を選ぶ人が一般的でした。日本はどちらかというと「外見至上主義」の風潮が強く、中国のこうした習慣に感心したことを覚えています。

しかし、中国の「内面重視」の傾向が、ここ数年で大きく変わりつつあります。とうとう、中国においても「顔面偏差値」なる言葉が流行り始め、恋人に求める条件に「容姿」が占める割合が増えて来たのだそう。特に90年后(1990年代以降に生まれた人)の女性は特にイケメン彼氏を求めるケースが多く、恋人の条件に必須なのだそう。

その背景には、SNSの大流行があるようです。「SNS映え」を狙って、ネット上で見栄を張る人が続出。これはどこの国も同じかもしれませんが、この見栄を貼る傾向は、中国の若者の間では特に顕著です。

見た目と安定と理想の間で揺れる若者たち

最近の流行語で「単腎貴族」という言葉があります。これは、iPhoneなどの新製品が出てきた時に、それを買うために腎臓を売ってお金を作る人という意味だそう。実際に腎臓を売る人は居ないと思いますが、それほどまでにお金をつぎ込む若者の事を皮肉った言葉であるのは間違いありません。そうした人達が恋人に求める条件も、おのずと「見た目のよい容姿」になるのは必然と言えるでしょう。

また、昨今の生活様式の変化に伴って、専業主婦希望の中国女性も増加傾向にあるのだそう。中国は元々共働きが当たり前の社会で、高度経済成長に伴ってその傾向が顕著に表れていました。しかし、近年の早すぎる経済成長の影響を受け、女性の、特に子育て世代の女性に大きなしわ寄せが来るようになったのです。

残業が増え、家族で過ごす時間が減り、子育ては親世代に一任。子育てが一段落したと思ったら今度は親の介護…と、30代以降の女性は仕事以外の負担が大きく、そうした人達を見てきた若い世代の中で、専業主婦を希望する人が増えてきているだとか。それに伴って、結婚相手の条件には「お金」「生活の安定」を求めるあまり、独身の女性がさらに増える一因となるでしょう。

しかし、こうした傾向が強くとも、中国女性が結婚相手に望む条件の不動の一位は「性格」なのだそうです。いくらお金があって見た目が良くても、それだけでは結婚生活はうまくいきません。経済発展を遂げた中国の恋愛事情は、内面重視から見た目重視になり、今後はどうなるのでしょうか?中国のこれからの結婚観が気になるところです。

中国進出無料相談受付中。お気軽にご連絡下さい

執筆:BILLIKEN

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