【コラム】中国無しには語れない?日本の「クールジャパン」の今

北京冬季オリンピックを目前に控えた今、日本と中国の関係はどのようになっていくのでしょうか?

この記事では、中国滞在経験のあるライター・BILLIKENが、主に文化面における日中関係の今後について考察しています。

北京冬季オリンピック後の日中交流強化に期待

2021年10月に都内で開かれた日中関係のフォーラムにて、中国の王毅外相が北京冬季オリンピック後の日中交流強化についてのメッセージを表明しました。おそらくアメリカを意識しての政治的意味合いも含んでいるかもしれませんが、日中の文化交流は日本の「クールジャパン」戦略によって着実に進行しています。2021年からは、香港に本社がある華和結ホールディングスが、中国各地に「JCCD®世界絵師展」を出展し、「日本館」が大きな話題になりました。

これらは、日本が世界に誇るコンテンツである「漫画」や「アニメ」を中心とした出展で、中国国内のファンが多数来場。また、華和結ホールディングスは、東京の中央区に支社を構えました。それにより、これからは日本からの一方的な輸出だけでなく、中国から国内へのコンテンツの逆輸入という展開が期待できます。

中国無しに語れない日本アニメ

アニメに関しては、近年、中国と日本はとても近しい関係にあります。アニメのスタッフロールを見ると、中国人の名前が多数見られることからも、その動きが顕著であると言えるでしょう。2015年頃から、日本で放送されるアニメのスタッフロールに中国人の名前が増えてきました。そして、今や、アニメーションの制作技術においては、中国は日本を凌ぐとも言われています。現在は、ストーリーなどの基本的な設定は日本が考え、制作の大部分は中国が行うといった共同作業によってアニメが作られています。また、近年では、日本から中国にアニメ制作の勉強に行くケースもあるほどなのだそう。また、中国人スタッフが日本のアニメーション会社に勤務していることも多く、お互いに協力し合いながらアニメを制作しています。

漫画やアニメは、これまでは政府的に言うと、日本の文化を海外に発信するクールジャパン戦略と位置付けられています。しかし、実際のところ、ここ数年は実質的に中国と共にアニメを制作しているのが現状です。この流れは、北京冬季オリンピック後に更に加速するものと考えられています。こうした文化交流によって、日中関係はある側面で、今後は更に強まるのではないかと予測されます。

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執筆:BILLIKEN

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