日本と同じように少子高齢化が進んでいる中国。それに伴って、中国では介護問題が浮き彫りになっています。
この記事では、中国滞在経験のあるライターBILLIKENが、中国の介護市場に日本の介護機器および介護ロボットが参入できるかどうかについて考察しています。
普及しつつある介護ロボット
世界に先駆けて少子高齢化を迎えた日本では、介護分野での人材不足が叫ばれています。そうした問題を解決するのに注目されているのが、介護ロボットです。介護ロボットを導入することによって、人材不足を補う動きが、日本でもスタンダードになりつつあります。そして、こうした介護ロボットは、日本と同様の少子高齢化を迎える中国でも関心が高まっています。
日本は、今のところ介護ロボットにおいては先進国であると言えます。しかし、近年では中国国内企業も数多く介護ロボット事業に参入しており、AI技術を駆使した介護ロボットの開発も進んでいます。中国は、20年前と比べて AI の技術が発達し、今では世界と戦えるほどの技術を持っています。そのため、日本企業の介護ロボットと言えども、中国国内での顧客の獲得は、非常にハードルが高く、熾烈を極めているのが現状です。また、日本で国内製造したロボットの輸出はコストが高く、輸送費もかかります。そのため、中国でシェアを広げるためには、まずターゲットの策定が必須となることでしょう。
ターゲットを絞るのが成功の近道
富裕層をターゲットにするのであれば、中国に負けない製品を作ることでしょう。最先端の技術を取り入れ、きめ細やかなサービスを提供することができれば、中国の富裕層は価格を惜しまず日本製品の購入を決めることでしょう。また、ターゲットを中流家庭とするのであれば、リーズナブルな価格が必須となります。しかし、リーズナブルな価格を実現するためには、工場などを中国または外国に置く必要があるため、現状では困難な状況だと言えるでしょう。そうなると中国の企業との共同開発を視野に入れるなど、介護ロボットを開発する上での選択肢はいくつもあると言えます。
いずれにしても介護ロボットは、中国国内においてもかなりの需要があります。まずはターゲットをしっかりとリサーチして、メリットとデメリットを比較してから最善の方法を選択することが、成功への近道だと言えるでしょう。
執筆:BILLIKEN
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