【コラム】中国で働く日本人とビジネスの変化

2017年の時点で中国にある日系企業の数は3万社以上で、中国に在留している日本人は12万人以上とされています。

中国では実に多くの日本人が働いていますが、その背景は実にさまざまです。今回は中国で10年間生活経験のあるライター・さんせんが、中国での日本人のビジネス事情について紹介します。

駐在員と現地採用

中国で働く日本人は大きく分けて駐在員と現地採用社員の2種類に分かれます。駐在員のほとんどは日本に本社がある会社の中国支社へ派遣されてきます。住居や生活費など、基本的な環境は会社から支給されており、家族を帯同して赴任する人も多いです。また、海外に本社を置く企業に勤める日本人社員が中国支社に派遣されてくるパターンもあります。

現地採用社員とは、名前の通り中国で就職活動を行い、日系企業の中国支社、または中国の法人向けの会社に直接雇用されている社員の事を言います。現地採用の社員の多くは駐在員のように住宅などの支給はなく、中国人社員と同じく給料制です。また、ほとんどは終身雇用ではなく契約社員です。しかし現地採用社員は現地の日本人を相手とするいわば専門職のため、給与は一般的な中国人よりは高めに設定されています。

現地採用日本人の就職活動

現地採用社員の日本人には実にさまざまな人がいます。中国に留学していてそのまま現地の日系企業に就職する学生や、日本の会社を辞めて新天地で仕事を始める人もいます。また、年配の方の第2の人生として中国で再就職する人もいます。

現地採用を目指す日本人の多くは人材サービス会社を使って就職活動を行っています。中国には多くの人材サービス企業があり、日本でも聞いたことのある人材会社も数多くあります。人材サービス会社で紹介されるのは、主に日本企業の現地支社や日本人向けのビジネスを行っている中国企業などです。職種は多岐にわたっており、営業職や事務職、工場管理や料理人などさまざまです。

現地採用社員の給与相場は職種や地域にもよりますが、大体が10000~15000元前後です。医療従事者や工場の管理責任者などになると、現地採用でも給与はさらに高くなり、駐在員と同等の待遇を受けられる仕事もあるようです。

最近では中国企業のグローバル化に伴って、日本や海外に進出する中国企業が増えてきました。それに伴って日本などの海外支社に派遣される、いわば「逆駐在員」の日本人も増えています。

現地で起業する日本人も多い

中国で働く日本人の中には、中国で起業をする人も数多くいます。起業する職種も多岐にわたっています。

少し前だと、日本人が起業する会社のターゲットは中国に住む日本人向けだったのですが、最近では日本クオリティを求める中国人向けの会社を興す日本人も多くなりました。例としては美容室やエステサロンなど、技術やサービスを提供する会社や、日本食材を扱うスーパーマーケットなどが挙げられます。実際に日本のクオリティのやサービスを求める中国人客が増加し大きく発展した会社もあります。

中国で長年駐在をしていた日系企業の重役が退職をして、その人脈やノウハウを活かしてコンサルタント会社を起業する人も増えてきました。

中国で見つける「働く」可能性

中国で日本人が働くということは決して楽ではありませんが、中国ビジネスにはさまざまチャンスが隠れています。また、日本独自のスキルやクオリティの高いサービスなど、中国国内からも求められるようになりました。

今、中国で日本人が働くということは、新しいビジネスの可能性を見つけることにつながるのかもしれません。

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執筆:さんせん
【プロフィール】
北京と上海の2都市で日本人向けの広告雑誌の編集者として、約5年間、特集の企画や取材、編集を担当。得意分野はグルメ、トレンド、エンタメ。現在は山梨県在住で、山梨県関係のツーリズム・グルメに関するライティングや取材を中心に活動中。
ツイッター:https://twitter.com/sansen_koshu

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