【コラム】日本人とは異なる中国人のプライバシーへの考え方を知っておこう

中国と日本は地図上では隣にあると言ってもいいぐらい近い国。しかし文化は大きく違います。中国滞在経験のあるライターのBILLIKENが、日本と中国の相違点についてお伝えしていきます。今回は北京でIT会社に勤めるSさんの失敗談をご紹介。

観光地での体験から

BILLIKEN(以下BI)「それでは、早速お願いします。」

S「はい。まず中国ビジネスで失敗したこととして、中国人の考え方がわからなくなるという問題が発生しました。多分多くの人がそれを体験していると思います。

実際にあったことですが、例えば、中国の人が写真を撮ってあげましょうかといわれ、実際に写真を撮ってもらうと、彼らは次にその写真を「ください」というのです。それ自体はもちろん問題はないのですが、注意点としては、これを仕事に置き換えると、写真を撮ったのだから、自分もその情報を扱う権利があるという解釈になるのです。実はこの論理がビジネス上でも反映されることがたまにありました。」

BI「続けてください。」

プライバシーへの考え方


S「日本人としては相手のプライバシーやその専門業務については聞かないことになっていますが、中国人側からすれば、それは了承を得た情報産業と同じパワーを持っているのです。

ですので、誰かと知古の中という意味であれば、その内容は、相手の情報を宣伝してもいいという意味となり、もし日本人が中国人を友人だと発言すれば、友人だから中国ではその日本人の話をしてもいいという意味になります。

日本人の友達付き合いでは、その友達の情報は親友であればあるほど、あまり第三者には話しません。ですが彼らは、仲良し同士の話として、日本人の話をどんどん中国内でしてしまうのです。」

情報セキュリティの問題

BI「それ自体は問題とは感じませんが・・」

S「私はIT企業に勤めており、会社は情報が命です。そのため昨今の情報セキュリティの問題に於いては、守秘義務についてのコンプライアンスは規定上増えているのですが、日本に住んでいる中国人を雇い入れる場合でも、この業務内容や日本人の情報について、秘密を守らせることが困難な場合が多々あるのです。」

BI「なるほど。そちらの話ですか。」

S「彼らは中国に戻ってしまえば、日本で知った情報をいくらでも利用するという、写真の内容でさえ有用な情報となります。日本人からすれば、相手国の情報は相手の国の人に断ってからという文化レベルがあります。中国には、日本企業のコンプライアンスが広まらない風潮がずっとあるのです。

中国人と友達になるということは全く問題ありません。フレンドリーで話題豊富な彼らとはむしろドンドンお付き合いをお勧めします。しかし、仕事上で、日本人として気を付けなければならないのは、中国人を友人と発言してしまうと、その発言が、相手に何をしゃべってもいいと解釈されることがあると理解する必要があります。」

まとめ

BI「それはもう、文化の違いですね。会社としては、守秘義務契約を結ぶけど、往々にして実際は順守されないことも多いということですね。」

S「はい。本人に悪気がなくても、実際はその日本の情報から、充分に利益を集めるという手法があります。中国の人を敵視するという意ではなく、特に機密事項の多い会社さんは事前に知っておきましょうということです。」

BI「ありがとうございました。」

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執筆:BILLIKEN

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