ReeBenCorporationでは、コラム、レポートまたは取材という形態で、中国、中国人および中国ビジネスに関連する情報をお届けてしていきます。今回も米中貿易摩擦絡み。米国の主要国の輸入額の変化について分析します。
米国の対中輸入額は前年同期比13.9%減少
ジェトロがアメリカ国際貿易委員会(ITC)データベースから作成した米国の主要国の輸入額によると、米国の2019年第1四半期三か月間の対中輸入額は前年同期比13.9%も減少したことが分かりました。
他国にとっては棚からぼた餅か
合わせて、他の主要国および地域からの輸入額の伸びを寄与度でみると、
ベトナム(寄与度0.76ポイント)
メキシコ(0.74ポイント)
韓国(0.52ポイント)
台湾(0.37ポイント)
からの伸びが顕著です。
米国の追加関税など対中制裁対象品目が拡大する中、
米国向け製品の輸入先が、中国からこれらの国・地域にシフトしていることが考えられています。
さらに対中追加関税対象品目の中国およびこれら国・地域からの輸入額を制裁弾別にみたところ、
第1~3弾の対象品目の対中輸入額は407億ドルと前年同期比で30.0%減少、
一方で
メキシコから660億ドルと4.4%増加、
韓国から145億ドルで20.0%増
台湾からは88億ドルで25.0%増加
じわじわと進む円高
米中経済戦争が続く中、じわじわと円高が進んでいます。トランプ大統領と習近平国家主席の激しい応酬に翻弄されながらも、一方先を見据えた動きが必要となる、難易度の高い時代に突入したような気がします。
執筆:Tatsuya.Okamoto
<記事ソース:ジェトロ海外調査計画課>
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