少子高齢化が進む中国では、日本と同様に介護問題が浮上しています。中国はすでに2022年に少子高齢化社会へ移行したと言われています。
この記事では、中国滞在経験のあるライターBILLIKENが、中国の介護問題と日本との関係性について解説します。
少子高齢化社会を迎えた中国
中国政府は、現在IT技術を活用した介護に力を入れています。社会は少子高齢化が進んでいますが、若者は仕事に追われ、一人っ子も多く、親の老後の世話まで手が回らないといった状況です。そこで、IT技術を活用して、親の身体異常などを感知するシステムなどを導入するケースが増加しています。また、介護ロボットの開発もめざましく、人の替わりにロボットが介護をするよう、日々研究開発が行われています。
例を挙げると、歩行支援のロボットなどは、神経性疾患や脊髄損傷などの高齢者のため、可動能力のデータを蓄積して最適な支援を更新する機能を持つものが開発されています。また、一人暮らしの高齢者宅の見守りシステムでは、温度や湿度をモニタリングすることで、家の異常や高齢者自身の身体異常を即座に感知できるサービスなどが提供されています。中国では、特に介護すべき親が遠方に住んでいるケースが多いため、こうしたリモート介護の分野の開発が顕著です。あらゆるシーンで介護ロボットを活用し、介護問題を解決するための研究開発が進んでいるのです。
日中双方で協力して社会課題解決へ
中国と日本は、これからの社会も少子高齢化社会が大きな課題となることは明白です。そのため、日中双方においても、介護ロボットの研究開発が進み、いくつものビジネス取引も出てくることでしょう。今後は、介護ロボットを通して中国と日本で切磋琢磨しながら、介護ロボットを開発し、販売するビジネスもあるかもしれません。
現在の中国は、世界でも類を見ないスピードで超高齢化社会に突入しています。これらの問題が、ハイテク技術でどれほど解決できるかはまだ分かりません。しかし、一足に少子高齢化社会に突入した日本としては、自国で培ったノウハウを中国で応用することで、ビジネスにおいて勝機を見出すことができるかもしれません。中国と日本は、これから確実に超高齢化社会になるでしょう。同時に、介護問題など、さまざまな問題が数多く浮上しています。それらを解決する重要なピースのひとつが、介護ロボットの参入です。日本としては、技術面で一歩リードしている介護ロボットなどの分野で、中国ひいては世界の市場を狙える位置にあると言えるでしょう。
執筆:BILLIKEN
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