【コラム】日本で働く中国人のリアルな声

日本の労働市場は人手不足という課題を抱えています。なかでも宿泊・飲食や運輸・郵便などの業種、輸送・機械運転や建設・採掘、販売などの職種で人材の確保が困難になっています。

このような状況に対応するために、日本企業は中国からの人材獲得に力を入れています。この記事では、中国滞在経験のあるライター・BILLIKENが、データに基づいて今後の動向を考察します。

データから見る中国人材

日本貿易振興機構(ジェトロ)のデータによると、中国では2022年に大学卒業者の見込み人数を合わせた人数が1,076万人と、前年比18.4%増となり、人数および増加幅ともに過去最高を記録しました。中国人は日本語能力検定をはじめ、日本語を学ぶ機会が多くハイレベルな日本語の能力を持つ人も少なくありません。また、中国の経済不振や社会問題により、日本で働くことに興味を持つ人も増えています。中国人は営業職や技術職などの専門性の高い職種でも活躍できる能力を持っています。

しかし、中国人を採用する際には、ビザや労働条件などの法的な面だけでなく、給与や福利厚生などの待遇面や、キャリアパスや教育支援などの成長面も考慮する必要があるでしょう。中国人と日本人との間には文化的な違いや誤解もあるため、相互理解やコミュニケーションを促進する取り組みも重要です。

日本で働く中国人のリアルな声

実際に日本で働く中国人はどのように感じているのでしょうか?

Aさん(30代男性)「IT企業でエンジニアとして働いています。日本語能力検定N1を持っており、日本語と英語と中国語を使って仕事をしています。日本企業では技術力が高く評価されることや、福利厚生が充実していることが魅力です。しかし、残業が多く上司からの指示が曖昧な点はややストレスですね」

Bさん(20代女性)「飲食店でアルバイトをしています。日本語能力検定N2を持っており、接客や調理補助などをしています。日本では飲食店で働くことが恥ずかしいと思われることがあるかもしれませんが、私は自分の仕事に誇りを持っています。多くのお客さんとの交流や料理の技術や知識が学べる点が楽しいです。一方で、給与が低いことや、日本人の同僚や上司とのコミュニケーションが難しいことが悩みですね」

Cさん(40代男性)「商社で営業職として働いています。日本語能力検定N1を持っており、日本と中国の間の貿易を担当しています。日本企業では営業職の経験や実績が高く評価されることや、日中のビジネスに貢献できることがやりがいですね。しかし、年齢に伴ってキャリアパスが限られることや、日本人の部下や同僚との信頼関係を築くことが難しいことが課題ですね」

このように、日本で働く中国人はそれぞれにメリットやデメリットを感じています。日本企業は中国人の声に耳を傾け、彼らのニーズに応えることでより良い雇用環境を提供し、長期的な関係を築くことができるでしょう。中国人は日本の人材不足に応えるだけでなく、日本企業の新たな価値創造に貢献できる可能性を秘めています。日本企業は、中国人と共に成長するために、積極的に採用し、サポートし、活用することが求められます。

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