【コラム】介護ロボットが高齢化する中国を救う?

今後、中国も日本と同様に少子高齢化となることでしょう。それに伴い、浮上してくるのが介護問題です。

この記事では、中国滞在経験のあるライターBILLIKENが、中国でのこれからの介護事情について考察しています。

介護ロボット市場に注目が集まる

介護問題がさらに加速していくと考えられている中国。そんな中、今注目されているのが介護ロボットです。中国では、これまでの一人っ子政策の影響で、若者への介護負担が大きな問題になっています。そうした背景から、少しでも介護負担を減らすべく、介護ロボットの導入が叫ばれているのです。

しかし、介護ロボットといっても、実際にどのような動きをするのでしょうか?具体例を挙げて見ていきましょう。介護ロボットのサポート範囲は広く、介護サービスや移動サポート、身の回りの世話など、多岐に渡ります。さらに、行動サポート、話相手、警備、安全確保、入浴、睡眠サポートなど、さまざまなシーンでの活動が期待できます。また、健康検査なども出来るため、介護者にとっても必要不可欠な存在になることでしょう。また、それだけではなく、今後はさらに応用能力の向上が必要となります。そこで、スマートロボットの導入も検討されており、重病患者のモニタリングから高齢者との会話、タイムスケジュールに基づく服薬指導、高齢者の家族とのテレビ電話なども行えるよう開発が進められています。

世界一の高齢化社会になる前に

進化を遂げている介護ロボットですが、まだまだ課題が残されています。今はまだ「ロボット技術は成熟しておらず、行き届かないところや制限がある」とされており、高齢者にアクシデントが生じた場合の対応など、さまざまな課題が山積しています。高齢者はいつ何があるかわかりません。そのため、介護の全てをロボットが対応するのは、まだ難しいと考えられています。今後は、これらの問題を解決するため、人と介護ロボットがいかに共存していくかがポイントとなるでしょう。

2050年には、中国の高齢者人口は実に4億人になると言われており、中国が世界一の高齢化社会になると言われています。そのため、中国では介護ロボットの開発が急ピッチで行われています。日本のロボット技術にも注目が集まっており、日本の技術を中国の開発に役立てたいと考える企業も数多くあります。ロボット、そして介護の分野では、日本の技術は中国の一歩先を歩んでいます。日本の介護ロボットが、今後の中国で活躍することも近い将来にあるかもしれません。日本と中国は、ともに高齢化社会を迎えます。そうした中、介護ロボットなどの技術を上手に利用しながら、迫りくる問題を解決していく時代が来ているのかもしれません。

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執筆:BILLIKEN

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