【コラム】冬こそアツい!ウィンタースポーツ大国中国

北京冬季五輪開幕直前の中国では、今、次々にウィンタースポーツ施設がオープンしています。北京だけでなく、南部の地域にも次々にスキー場が建設されているそうです。

この記事では、中国滞在経験のあるライター・BILLIKENが中国におけるウィンタースポーツ事情について考察しています。

日中ウィンタースポーツ人口比較

2022年2月、いよいよ中国北京で冬季五輪が開催されます。それに先駆け、2021年11月下旬から12月上旬にかけて、日本にある中国大使館が、五輪種目を含むウインタースポーツの普及のためのイベントを開催しました。

イベントは日本で行われ、北京冬季五輪の会場を、VR技術によってリアルに再現したコーナーや、アイスホッケーやカーリングといった競技を体験できるコーナーなどが勢揃い。さながら五輪選手になったかのような気分になれる本格的なイベントで、大変盛況のうちに終了しました。

「レジャー白書2021」によると、日本のウインタースポーツの人口は、長野で冬季五輪が開催された1998年をピークに、現在ではピークの1/4ほどにまで減少しています。その理由として大きいのが、ウィンタースポーツを楽しむ年齢層に関係があります。

ウィンタースポーツを楽しむのは、比較的若い年齢層の人々が多い傾向にあるのですが、近年ではその年齢層のウィンタースポーツ離れが深刻化している状況のようです。寒い中で実際に体を動かすウインタースポーツより、どこでも楽しめるスマホゲームのようなデジタルコンテンツに興味が移行しているのが一因のようです。

中国のウィンタースポーツブームの背景

デジタル先進国と言える中国でも、こうした傾向があるのかと想像しますが、実際はその逆のようです。現在の中国では、ウィンタースポーツを積極的に楽しむ若者が増えているというデータがあります。2021年には、その数はなんと3億人に達したと言われており、来る2022年の北京五輪の効果で、今後も更に増えるであろうと予想されています。

要因のひとつは、中国におけるスキー場の爆発的な増加でしょう。先のウインタースポーツ人口についても言及している「中国スキー産業白書2016」では、中国のスキー場は2015年に568箇所でしたが、2022年には全国で1000箇所に達するであろうと見込まれています。

中国のスキー場は、そのほとんどが人工雪によるもので、日本とは性質がやや異なります。人工雪の場合は、天候に左右されることが少なく、あまり場所を選ばず建設できるため、多くスキー場が誕生しました。これが、中国におけるスキーやスノーボードの、そしてその他のウインタースポーツの普及を促しています。この人工雪の技術によって、中国では、日本の沖縄とほぼ変わらない緯度の地域にもスキー場が建設されています。

中国のウインタースポーツ事情は日本と対極的で、非常に盛り上がりを見せています。これから、北京冬季五輪が開催されることで、その盛り上がりはさらに加速することでしょう。

北京冬季五輪開催後の中国は、ウィンタースポーツ大国としても名を馳せていくのではないかと予想できます。

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執筆:BILLIKEN

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